第33回 2008年12月15日 

 

木割と耐震(木内修)

 

神社仏閣のような伝統木造について、構造・耐震性能を科学的な観点から実験によって木内氏が初めて検証した。

講演では、時代による仕口の変化や平面の変化の説明ののち、仕口などの耐震要素の実験、架構体の実大実験、さらには完成建築物の振動実験などの紹介があった。実験の結果、柱太さ比が増すほど、またダボ付の板壁があるほど耐力は増加することが分かった。この結果を用いて、限界耐力計算をして実際に設計した3例の寺院建築の紹介があった。

この講演に対して、樹種による耐力・耐震性の違いや、建物正面の間口の決め方と物差しとの関係などについて議論があった。