第26回 2007年07月24日 

 

纏向型古墳と古韓尺‥尺度から見た古墳時代の始まり(新井宏)

 

講演では、まず4世紀以降7世紀ころまでに作られた朝鮮半島の高句麗、新羅、百済の古墳・宮殿・寺院など多くの具体例から、古韓尺(26.7cm)が使われていたことを実証した。一方、3世紀から建造されたとされる日本の早期古墳にも古韓尺が使われていたということを、纏向勝山や箸墓など27基の古墳を例に挙げて実証した。このことは、古韓尺の使用が朝鮮半島より日本の方が先行しているということになり、文化や技術の朝鮮半島からの移入という観点からは矛盾する。これは何故か、という問題提起が新井氏からあった。