第54回 2013年02月01日 

 

巨大前方後円墳の築造と測地・測量技術について(北條芳隆)

 

畿内4大古墳群の位置関係は、東西一直線上に並び、東端の大和東南部古墳群の配列には東の龍王山を背にする傾斜序列空間というべき規則性が認められた。また、前方後円墳の軸線の方位を調べたところ、正方位回避志向が認められ、軸線の振れ角度は12対比または24対比の整数比で定まっているようである。すなわち、子午線をあらかじめ定めた後に、軸線となる振れ角度を次に定め、子午線を対角線とする長方形の枠組みを作り、それを基準として設計図面が引かれた可能性を示しているとのことであった。このような古墳築造方法の考察に対して、土木専門技術者から土木工学的にも異論は無いとのコメントがあった。