第49回 2012年02月24日 

 

日本人のもつミトコンドリアDNA(下山繁昭講師病欠で代講)(中辻輝紀、藤盛紀明)

 

全体的なまとめとしては、日本人のハプログループ(地域に特有のDNAのタイプ)頻度について、最大頻度のD4は中国東北部・朝鮮半島の集団と共有し、南方系のM7a、北方系のN9bも存在することから、日本人のルーツはアジアの南北に起源を持つ。さらに、琉球人、アイヌ、北海道縄文人、関東縄文人のハプログループ頻度から、アイヌと琉球人は類似性がなく、アイヌは北アジア集団に特異なYの頻度が高い。M7aとN9bを持つ縄文人は日本人の基層集団であるが、関東と北海道で頻度が大きく異なっているのは地域差と考えられる、などであった。