第43回 2010年11月26日 

 

年輪年代法と弥生・古墳時代の年代遡上論(鷲崎弘朋)

 

飛鳥・奈良時代の建設年の記録がある建物について、年輪年代測定結果と記録を照合した結果、AD640年以前については年輪年代法が約100年古く評価しているとの結論になった。弥生中後期・古墳時代遺跡についても照査したが同様の結果になった。また、年輪年代と炭素14年代(C14)との整合性についても説明があり、1998年8月以降再構築された年輪年代法の標準パターンはC14との整合性が取られているので、それ以降の年輪年代測定事例とC14との整合性はあるが、それ以前の測定事例は約100年狂っているとのことであった。