第41回 2010年07月15日 

 

考古学を科学するための基本(藤盛紀明)

 

「科学するとは」から始まり、「論文の具備すべき条件」、「資料の価値」、「統計学的発想」、「数理分析の方法」、「測定データの精度や誤差の取扱」、「標準の考え方」など、考古学を科学的に取り扱う場合の基本的な諸問題について解説があった。考古学の論文については、研究成果を再現・検証・評価し得る情報の提供のないものが多いように思うとのこと。また、市民研究家が論文等からのデータを扱う場合、考古学者の考え方や取捨選択が含まれているので注意が必要である。最後に、年輪年代法やC14年代法の「標準」について、誤差や精度の問題で活発な議論があった。